咬んだ時に違和感がある
先生、最近「かんだ時に違和感がある」って訴える患者さんの来院が多い気がしますね。
虫歯でもないのに痛い、ってことあるんですか?
いろいろ原因が考えられますが、それ、実は“歯根膜(しこんまく)”に問題があることが多いんです!
歯根膜って…歯の根元のあたりにある、歯と骨の間にある薄い膜ですよね?
その通り。よく知っていますね。
歯根膜は歯と骨をつないで、かむ力を吸収するクッションの役割をしています。
でも、炎症が起きたり、強い力がかかりすぎると、この膜がダメージを受けて、違和感や痛みにつながります。
なるほど…。でも、歯根膜が炎症を起こす原因って、具体的には何があるんですか?
一つは「歯周炎(ししゅうえん)」ですね。歯ぐきの中で進行する慢性的な炎症で、歯を支える骨や歯根膜にダメージを与えるんです。
もう一つは「歯ぎしり」や「くいしばり」などで、歯根膜が物理的に圧迫されることも原因になります。
それって、患者さん自身は気づきにくいですよね?
そうなんです。だから「かんだ時だけ変な感じがする」「押すと痛い」っていう初期のサインを見逃さないことが大事。放っておくと、歯周病が進んで歯がグラグラしてきたり、最悪抜歯になることもあります。
早めに受診してもらえれば、処置で改善する可能性もありますよね?
はい。炎症が軽度であれば、クリーニングや咬み合わせの調整で改善しますし、必要に応じて鎮痛剤の投薬で炎症を抑えることもできます。
歯にひびがはいっていたり、詰め物の適合や高さがあってない、歯の根っこに膿がたまっている等、他の可能性もありますので、「なんとなくおかしいな」と思ったら、早めにご相談いただきたいです!
まとめ
かんだ時の違和感は、「虫歯」ではなく「歯根膜」や「歯周炎」が原因の場合もあります。
症状が軽いうちに対処すれば、治療もスムーズに進みます。
放置せず、まずは一度ご相談ください。