抜歯した後、痛みが消えない…「ドライソケット」って何?なったらどうする?
院長、抜歯後に「痛みが引かない」「むしろ強くなった」って相談が来ます。ドライソケットって何ですか?
ドライソケット(乾燥性ソケット)は、抜歯した穴(抜歯窩)を保護するはずの血のかたまり=血餅(けっぺい)がうまくできない、または途中で取れてしまい、骨が露出して強い痛みが出る状態です。 多くは抜歯後2〜5日ごろに痛みが強くなるのが典型です。
疑わしい場合は、自己判断で触らず、抜歯した歯科へ早めに連絡してください。
抜歯後の“普通の痛み”と“ドライソケット”の違い
抜歯後って痛むのは普通ですよね…どこからが異常ですか?
目安はこうです。
- 普通の経過:抜歯当日〜3日がピークで、痛みは徐々に落ち着く
- ドライソケット疑い:いったん落ち着きそうなのに、2〜5日ごろから強くなる/ぶり返す
ドライソケットの症状チェック
症状、具体的にしりたいです。
代表的には次の通りです。
- 抜歯したところがズキズキ・ズーンと強く痛む(鎮痛薬が効きにくいことも)
- 痛みが耳・こめかみに響く感じがする
- 抜歯窩が空っぽに見える/赤い血餅が見えない/骨っぽく見える
- 口臭・嫌な味がする
※「白い膜」は治癒過程で見えることもあり、見た目だけで断定はできません。
痛みの出方(2〜5日で増悪)が重要です。
どうしてなるの?原因とリスクを教えてください。
血餅(血のかたまり)が取れちゃうのは、何が原因ですか?
リスクになりやすい要因として、よく挙げられるのは以下です。
- 喫煙(治癒を妨げやすい)
- 難しい抜歯(下の親知らずなど)
- 抜歯後に強いうがいを繰り返す、吸う動作(ストロー等)で血餅が動く
ドライソケットになったらどうすればいいですか?
なってしまったら、家で治せますか?
家で“治す”のは難しいです。痛みを早く軽くするために、歯科で次のような処置をします。
- 抜歯窩をやさしく洗浄(清掃)して刺激物を減らす
- 保護材(鎮痛・消毒目的のドレッシング)を入れて、骨への刺激を減らす
この処置で「かなり楽になった」と感じる方が多いです。
※状態により複数回の処置が必要なこともあります。
受診の目安(今日行くべき?)
受診のタイミングも明確にしたいです。
次に当てはまれば早め(できれば当日〜翌日)に連絡を。
- 抜歯後2〜5日で痛みが増える/激痛になった
- 鎮痛薬を飲んでも強い痛みが続く
- 口臭・嫌な味が強い
- 発熱、顔の腫れ、飲み込みづらさなど全身症状がある(感染症の可能性も)
受診までの応急処置(やっていいこと/NG)
受診までどう過ごせば…?
悪化させないことが大切です。
やっていいこと
- 痛み止めは用法用量どおり(我慢しない)
- 食後はやさしく口をゆすぐ(強いうがいはしない)
- 反対側で噛み、刺激物・熱いもの・硬いものを避ける
- 喫煙を避ける
やらないでほしいこと(重要)
- 抜歯窩を触る、つつく、吸う(血餅がさらに崩れます)
- 強いうがいを何度もする
- 市販の「詰め物材」などを勝手に入れる(逆に汚れが残ることがあります)
- アルコール度数の強い洗口で刺激する
ドライソケットは自然に治る?
治癒は進みますが、強い痛みが続きやすく、生活に支障が出やすい状態です。歯科処置で痛みを抑え、治癒を助けるのが一般的です。
予防するには?
抜歯後は「血餅を守る」こと。強いうがいを避ける/吸う動作を控える/喫煙を避けるが基本です。
そう歯科学芸大学ではどのような対応をしていますか。
当院では、抜歯後に痛みが引かない・数日後に強くなる場合はドライソケットの可能性も考えて状態を確認します。必要に応じて抜歯窩をやさしく洗浄し、痛みを和らげる処置を行います。自己判断で触ったりせず、気になる症状があれば早めにご連絡ください。