セラミック治療とは?
セラミック治療とは、虫歯などを治療して詰め物や被せ物をするときの素材に「セラミック」を使用する治療法です。
これまでよく使われていた銀歯は、口を開けたときや会話をするときに目立ってしまったり、虫歯ができやすい、経年劣化しやすいなどのデメリットがありました。セラミックの登場により、見た目の美しさを実現しながら機能性も高められることから、詰め物や被せ物の選択肢が広がっています。
セラミックの種類
一口にセラミックと言っても、実はセラミックの種類は多くそれぞれに特徴があります。ここではセラミックの種類を説明します。
ジルコニアセラミック ¥110,000(税込)
フルジルコニアセラミックは、その名のとおりジルコニアのみを使用した詰め物や被せ物です。すべてジルコニアを使用しているため、より高い強度と耐久性が得られます。奥歯など、食事をする際に強い力が加わりやすい歯に使用されることが一般的です。
ハイブリッドセラミック ¥66,000(税込)
ハイブリットセラミックは歯科用プラスチックとセラミックを混ぜて作られた被せ物や詰め物です。
セラミックに近い見た目で天然の歯の色に近づけられます。金属アレルギーの方にも適用がありますが、変色やすり減りがやや早く、強い衝撃に弱いのが欠点です。
メタルボンド
メタルボンドは中身は金属で、外から見える部分はセラミックでできている被せ物や詰め物 です。専用の金属にセラミックが焼き付けられていて内側が金属のため、強度は高くなります。高い強度と見た目の美しさのバランスが優れ ており、一般的に前歯や小臼歯に使用されますが、使用する場所によっては金属が見えるというデメリットがあります。
CAD/CAM冠
CAD/CAMとはコンピューター上で形を設計し、そのデータをもとにブロック材料を削りだして詰め物や被せ物を作製する方法です。プラスチック製のレジンとセラミックの混合素材のため、強度はジルコニアなどと比べて劣ります。2024年度の改訂からさらに保険適用範囲が拡大し、真ん中から4.5.6番目の歯と条件付で第二大臼歯(7番の歯)などにも治療が可能になりました。保険適用の条件につきまして、くわしくはおたずねください。
e-max(イーマックス)
ガラスを使用しているため、ジルコニアよりもより透明度が高く、自然な見た目を実現できます。ただし、ガラスを使用しているため、強度はジルコニアより劣ります。
オールセラミック
オールセラミックは、スタンダードなセラミックのみを使用した被せ物や詰め物です。天然の歯とほとんど見分けがつかず、境目も自然できれいに仕上がります。もちろん金属アレルギーのある方にも適用できます。
コンポジットレジン
コンポジットレジンは、セラミックスの小さな粒子をプラスチック製のレジンで固めた材料です 。白い歯で見た目の仕上がりも自然でありながら、保険適用で比較的費用も抑えることができます。プラスチックのため、耐久性はセラミックなどと比較するとやや劣り、経年劣化による変色や損傷がみられる可能性があります。
硬質レジン前装冠
硬質レジン前装冠は金属のフレームの表面にレジンを貼り付けた素材です。見える部分はプラスチック製のレジンのため、自然な白い歯に見えるというメリットがあります。経年劣化による金属の変色やレジン部分の変色、損傷がみられる可能性があります。前歯部分における硬質レジン前装冠は保険適用になるので、費用を抑えることができます。
こんな方におすすめ
セラミック治療は次のような方におすすめしています。
- 歯を白くしたい(審美性を高めたい)
- 歯の形を整えたい
- 精度の高い型どりをして、歯と歯のすき間を狭くしたい
- 金属を使わない被せ物・義歯を使いたい
このようなお悩みがありましたらまずは当院までお気軽にご相談ください。
当院のセラミック治療における特徴
当院のセラミック治療は、患者様に不具合なく長くセラミックをお使いいただくために次のことを心がけております。
審美性を高めつつ噛み合わせも重視する治療
セラミック治療は見た目の美しさに注目されがちです。見た目は納得できても、使用しているうちに噛み合わせが悪くなったり、度々トラブルが起こるのはよくありません。
見た目の美しさだけでなく、装着感や噛み合わせにもこだわった治療を重視しています。見た目の美しさを実現しながら、長くご使用いただける詰め物・被せ物になるよう調整をいたします。
全身の健康まで考慮したセラミック治療の実現
セラミックはほかの素材に比べて汚れがつきにくいのが特徴です。そのため、ほかの詰め物に比べると虫歯や歯周病になりにくいと言われています。しかしながら、毎日のケアを怠っていればやはり虫歯や歯周病ができてしまうでしょう。
当院では、セラミック治療が終わったあとも予防歯科をご案内し、ブラッシング指導やプロケアで患者様のお口の健康をサポートいたします。
セラミック治療のメリット・デメリット
セラミック治療のメリット・デメリットは次の通りです。
セラミック治療のメリット
セラミック治療のメリットは以下が挙げられます。
- 審美性に優れ天然の歯と変わらない見た目
- 金属アレルギーの人にも適用がある
- 白さをキープしやすい
- 歯茎の変色を起こさない
- 二次虫歯になりにくい
セラミック治療の大きなメリットは、白さや透明度が天然の歯に近いため審美性に優れている点です。セラミックは変色しない素材であるため、経年的な変色もなく、金属を一切使用しない場合には、歯茎の変色も起こしません。を残しながら、これまでにあった痛みや炎症から解放できるのは根管治療の大きなメリットと言えるでしょう。
セラミック治療のデメリット
セラミック治療のデメリットは次の通りです。
- 自費診療であるため費用が高額になりやすい
- 金属などに比べて割れやすい
セラミック治療のデメリットは、治療にかかる費用はすべて患者様の負担になるため費用が高額になる点です。一方で治療の選択肢が広がるため、見た目を重視したい方や金属アレルギーの人にとっては、希望を叶え得られる治療でもあります。
また、セラミックの種類によっては割れやすいという特徴があります。歯ぎしりや食いしばりのクセがある方は、種類によっては奥歯への使用ができません。
当院のセラミック治療の流れ
当院では部位によって患者様に合うセラミック治療をご提案しております。ここではセラミッククラウンを使用した場合の治療の流れをご説明いたします。
- 診察
- 対象の歯を削る
- 歯型と噛み合わせを確認して歯型を取り、クラウンを作成する
- クラウンができるまでの仮歯を作成
- 完成したセラミッククラウンを装着
- 噛み合わせの調整
- 治療終了