矯正歯科とは?

矯正歯科とは、八重歯や出っ歯、受け口などの悪い歯並びや噛み合わせ(不正咬合)の改善を目的に行う歯科治療です。
矯正歯科は、単に歯並びを整えて見た目をきれいにみせる治療だと理解している方も多いですが、歯並びや噛み合わせを整えることは、ご自身の歯を長く保つことにもつながります。歯並びや噛み合わせが悪いと、ハミガキをしても磨き残しができやすく、虫歯や歯周病のリスクが高くなります。
歯並びや噛み合わせを整えることで、ハミガキがしやすくなる場合があります。ただし、矯正治療だけで虫歯や歯周病を予防できるわけではありません。治療中も、毎日のハミガキや定期的なチェックが大切です。
矯正治療では、歯並びだけでなく、噛み合わせや顎の位置、歯ぐきや歯を支える骨の状態なども確認します。頭痛・肩こり・発音などの症状の原因はさまざまで、矯正治療で改善するとは限りません。
矯正治療は、お子様だけでなく、大人になってからでも始めることができます。矯正方法や歯並びの状態によって年単位の治療期間がかかることもありますが、見た目の改善とともに、お口の健康を保ちやすい環境づくりにつながる治療です。
矯正の種類
当院では、次の方法で矯正治療を行っています。
- 歯の表側に装置をつけるワイヤー矯正
- 透明なマウスピース型矯正装置「クリアコレクト」
- 歯並びの一部を整える部分矯正
- お子様を対象とした小児矯正
※舌側矯正(裏側矯正)は行っていません。
どの方法が適しているかは、歯並びだけでなく、噛み合わせや歯の根、歯ぐきの状態などを検査したうえで判断します。ご希望の装置が、すべての症例に適用できるとは限りません。
表側矯正(ワイヤー矯正)
表側矯正は、歯の表面に「ブラケット」と「ワイヤー」を取り付けて、全体の歯並びを整える矯正方法です。矯正歯科では最もメジャーな方法で、幅広い歯並びの治療に対応できます。
歯の表面一本一本に、ワイヤーを固定する「ブラケット」という装置をつけます。そこにワイヤーを通し、ワイヤーが真っ直ぐに戻ろうとする力を利用して、歯を大きく動かしていきます。治療期間は1〜3年程度です。
部分矯正
部分矯正は、「ブラケット」と「ワイヤー」を使って、一部分の歯のみを動かす矯正方法です。前歯のすき間や、矯正治療後の後戻りなどがあるときに有効な方法で、適用できる場合は、全体のワイヤー矯正よりも費用を抑えることができます。
部分矯正の治療期間は3か月から1年程度と、全体のワイヤー矯正に比べると短い期間で完了します。ただし、歯並びによっては対応できない場合もあります。
マウスピース矯正(クリアコレクト)
当院では、マウスピース型矯正装置「クリアコレクト(ClearCorrect)」を使用しています。歯型や噛み合わせを確認し、治療計画に合わせて作製した透明なマウスピースを、段階的に交換しながら歯を少しずつ動かしていく矯正方法です。
透明な装置を使うため、矯正装置が目立つことに抵抗がある方にも選択肢のひとつとなります。クリアコレクトは取り外しができ、食事やハミガキの際に外せます。
歯を動かす力はワイヤー矯正に比べると弱く、時間をかけて少しずつ歯を動かしていきます。治療期間は、歯並びの状態によって数か月〜3年程度です。
クリアコレクトの長所
装置が目立ちにくい
透明なマウスピースを使用するため、装置の見た目が気になる方にも検討しやすい方法です。
食事のときに取り外せる
食事の際は外せるので、装置に食べ物が挟まる心配を減らせます。
ハミガキやフロスをしやすい
マウスピースを外して、普段に近い方法で歯を磨けます。装置の周りに歯ブラシを届かせにくいワイヤー矯正とは異なる利点です。
治療計画に合わせて装置を交換する
それぞれの段階に合わせたマウスピースを順番に使い、歯を少しずつ動かしていきます。
知っておきたい短所・注意点
決められた装着時間を守る必要があります
取り外せることは利点ですが、装着時間が不足すると、計画どおりに歯が動かないことがあります。食事とハミガキの時間以外は装着し、1日の装着時間は担当医の指示に従ってください。クリアコレクトの使用説明書では、少なくとも1日22時間の装着が案内されています。
すべての歯並びに適用できるわけではありません
歯の重なり方や噛み合わせ、歯の移動量などによっては、マウスピース矯正だけでは対応が難しい場合があります。治療方法は、診察・検査を行ったうえで判断します。日本矯正歯科学会も、マウスピース型矯正は適応を判断し、診断と治療計画に基づいて行う必要があるとしています。
装着中に圧迫感や痛みを感じることがあります
新しいマウスピースに交換した直後などに、歯が押されるような感覚や違和感が出る場合があります。感じ方には個人差があります。
紛失や破損に注意が必要です
食事などで外したマウスピースをティッシュに包むと、誤って捨ててしまうことがあります。外したマウスピースは専用ケースで保管してください。
装着前のハミガキが大切です
食べかすや汚れが残ったまま装着すると、歯や歯ぐきのトラブルにつながることがあります。食後は歯を磨いてから装着してください。
治療後も保定が必要です
矯正で動かした歯は、治療後に元の位置へ戻ろうとすることがあります。歯並びを安定させるため、治療後はリテーナー(保定装置)を使用します。
クリアコレクトが選択肢となる方
- 矯正装置の見た目が気になる方
- 食事やハミガキの際に装置を取り外したい方
- 指示された装着時間や通院を続けられる方
- 前歯の軽度な重なりやすき間などが気になっている方
ただし、これらに当てはまっていても、歯並びや噛み合わせの状態によって適応は異なります。検査結果をもとに、治療で目指せる範囲や期間、費用、注意点をご説明します。
小児矯正
小児矯正とは、子どもを対象に行う矯正治療です。永久歯に生えそろう前や、永久歯に生えそろったタイミングで歯列矯正を行います。大人よりも短い期間で歯並びを整えられる場合があり、同時に骨格的なコントロールも行っていきます。
当院では、調整のたびにお口のクリーニングも行っております。お子様の様子をお伝えいただければ、お子様に適したハミガキ指導も行います。
こんな方におすすめ

一口に矯正歯科と言っても、矯正方法は複数あります。歯並びによっては適用できない場合もありますが、ご自身に合った矯正方法を選ぶうえで参考になさってください。
表側矯正(ワイヤー矯正)がおすすめの方
- 軽度~重度まで、幅広い不正咬合の方
- ワイヤーが見えることを許容できる方
- 装置の取り外しや装着時間の管理に不安がある方
部分矯正がおすすめの方
- 軽度の不正咬合の方
- 歯の一部分のみを矯正したい方
- 過去に矯正した歯の後戻りを治療したい方
マウスピース矯正がおすすめの方
- 軽度から中等度の不正咬合の方
- 矯正装置の見た目が気になる方
- 決められた装着時間を守れる方
当院の矯正歯科における特徴

当院は一般歯科と矯正歯科の両方に対応しているため、矯正治療の前に必要があれば、当院でそのまま虫歯や歯周病の治療を行います。矯正治療中は、装置によって磨き残しができやすくなり、虫歯や歯周病のリスクも高まります。そのため、定期的にハミガキ指導を行いながら、虫歯ができないようにケアをしていきます。
できるだけ痛みの少ない矯正治療を目指し、矯正期間中も快適にお過ごしいただけるようにサポートいたします。矯正治療中に気になることやご不安なことがございましたら、いつでもお声がけください。
当院の矯正歯科治療の症例
下の前歯の歯並びが前後している方にマウスピース矯正で治療した一例
Before

After

| 患者様の主訴 | 下の前歯が前後しているのが気になる。 |
|---|---|
| 診断結果 | 上下顎前歯の軽度の叢生(歯が少し前後している) |
| 治療内容 | 口腔内スキャナーでお口の中のデータをとり、マウスピース矯正にて治療 |
| 治療後経過 |
短期間で、歯列がきれいに並び、ご本人も満足した結果となった。 後戻りしないよう、リテーナーを使用してもらっている。 |
| 治療期間 | 3か月 |
| 治療費用 | 45万 + 調整(月¥5000) |
| リスク・副作用 |
|
上あごの前歯の隙間があいているのが気になる方にマウスピース矯正で治療した一例
BEFORE

AFTER

| 患者様の主訴 | 上あごの前歯があいているのが気になる。 |
|---|---|
| 診断結果 |
上顎が離れていること 下顎前歯の軽度の叢生(歯が前後して重なっている) 過蓋咬合(かみ合わせが深い) |
| 治療内容 | 口腔内スキャナーでお口の中のデータをとり、マウスピース矯正にて治療 |
| 治療後経過 |
短期間で、歯列がきれいに並び、ご本人も満足した結果となった。 後戻りしないよう、リテーナーを使用してもらっている。 |
| 治療期間 | 3か月 |
| 治療費用 | 45万 + 調整(月¥5000) |
| リスク・副作用 |
|
矯正歯科のメリット・デメリット
それぞれの矯正方法のメリット・デメリットを説明します。
表側矯正(ワイヤー矯正)のメリット・デメリット
メリット
- 幅広い歯並びに対応できる
- 歯を大きく動かすことができる
- 装置の取り外しや装着時間の管理が不要
デメリット
- 見た目が目立つ
- 食べ物が引っかかる
- 装置の周りが磨きにくく、虫歯や歯周病のリスクが高まる
- 口内炎ができやすいことがある
部分矯正のメリット・デメリット
メリット
- 比較的安価で矯正ができる
- 一部分のみの歯を整えられる
デメリット
- 症例によっては適用できない場合がある
- 全体の噛み合わせの改善は難しい
- 歯を並べるスペースによっては、前歯が前に出ることがある
マウスピース矯正のメリット・デメリット
メリット
- 矯正装置が目立たない
- 装置の装着が簡単
- 食事やハミガキの際に取り外せる
- ワイヤー矯正に比べて、痛みや不快感が少ない傾向がある
デメリット
- 症例によっては適用できない場合がある
- 決められた装着時間(1日22時間程度)を守らないと、効果が現れにくい
- 紛失や破損に注意が必要
当院の矯正歯科の流れ

当院の表側矯正(ワイヤー矯正)の流れを説明します。
- カウンセリング・問診
- 精密検査
- 診断・治療計画の説明
- 前準備(リングゴムの挿入・歯型取り)
- 矯正装置の装着・ハミガキ指導
- 定期的な通院
- 保定期間(1~2年程度)
矯正治療の費用
| 診断料金 | 25,000円 |
|---|---|
| 矯正基本料金 | 800,000円 |
| 審美矯正 | 850,000円 |
| マウスピース矯正 | 850,000円 |
| ブラケット加算(マウスピース矯正に追加した場合) | 80,000円 |
| 矯正用インプラントアンカー | 25,000円× 1本 |
| 保定装置 | 25,000円× 1個 |
| 小児矯正 | 450,000円 |
| 小児矯正から永久歯列矯正への移行 | 400,000円 |
矯正認定医が矯正治療を行います

経歴
- 東京女学館高校卒業
- 明海大学歯学部歯学科卒業
- 昭和大学大学院歯学研究科 博士課程修了